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Mac で音声を録音する方法

「Mac で音声を録音する」は、実のところ 4 つのまったく違う作業を指します。情報が食い違いがちなのは、たいてい違うほうの答えを返しているからです。自分の声を録るのは昔から簡単でした。Mac が鳴らしている音を録るほうが、macOS が手を貸してくれない作業です。

このページでは 4 つすべてを扱い、どれが標準機能でどれが違うのかをはっきりさせ、それぞれの詳しい解説へ案内します。

何を録るかで決まる、Mac での録音方法 自分の声だけならボイスメモや QuickTime Player で録音できます。システム音声、特定のアプリ、システム音声とマイクの同時録音は、いずれもサードパーティのアプリが必要です。macOS は自社の録音ツールにシステム音声を渡していないためです。 自分の声だけ メモ、ナレーション 標準機能あり ボイスメモ / QuickTime Player システム音声 再生中のすべて 標準機能なし Soundshine Record, BlackHole, OBS 特定のアプリ Safari だけ、Zoom だけ 標準機能なし アプリ単位の取り込みが必要 音声とマイク 通話と自分の声 標準機能なし 複数音源のミックスが必要
macOS が自力でできるのは 1 行目だけです。残りの 3 つが、サードパーティの録音アプリが存在する理由です。

1. 自分の声を録る

ここは簡単で、macOS は 2 つの道具を用意しています。

ボイスメモが最速です。開いて赤いボタンを押し、もう一度押せば終わりです。録音はアプリ内のライブラリに入り、iCloud を使っていれば端末間で同期します。編集は端を詰める程度です。

QuickTime Player はもう少し細かく指定できます。ファイル > 新規オーディオ収録を選び、録音ボタン横の山形をクリックしてマイクと品質を選びます。保存先を指定して .m4a で書き出されます。

どちらでも声が細く遠く聞こえるなら、原因はほぼアプリではなく入力です。Mac は既定で内蔵マイクを使い、これはキーボードの上にあって部屋全体を拾います。USB マイクでも、マイク付きの有線イヤホンでも劇的に良くなります。切り替えはシステム設定 > サウンド > 入力です。

2. Mac が再生している音を録る

ここからが厄介です。標準の選択肢は存在せず、macOS 26 Tahoe を含むどのバージョンにもありません。QuickTime Player、ボイスメモ、Command-Shift-5 の画面収録は、いずれもマイク入力しか取り込みません。

理由はプライバシーです。Apple はあるアプリが別のアプリの音声を読むことに明示的な同意を求めており、macOS 26 では「プライバシーとセキュリティ」に画面とシステムオーディオの収録という項目があります。許可の仕組みも API も作りましたが、それを使う録音アプリを自社では出していません。

そこでサードパーティが必要になります。現実的な選択肢は 3 つです。

  • Soundshine Record は Core Audio のプロセスタップでシステム音声を直接取り込み、macOS には何もインストールしません。買い切り $14.99。
  • BlackHole は無料の仮想オーディオドライバです。動きますが、録音中に音を聞くには Audio MIDI 設定で複数出力装置を作る必要があります。
  • OBS は無料で、macOS 13 以降ならシステム音声を取り込めます。ただし配信用スイートなので音声だけの経路には設定が要ります。

Audio MIDI 設定の具体的な手順も含めた詳細は Mac で内部音声を録音する方法にあります。

3. 特定のアプリだけを録る

Safari の音は欲しいが、途中で鳴る Slack の通知はいらない。これは「全部を録る」のとは技術的に別の問題で、多くのツールには扱えません。

仮想オーディオドライバには原理的に不可能です。音声が出力装置に届く時点ですでに混ざっており、音源を分ける手段がありません。

アプリ単位の取り込みには、アプリのレベルで音声を捉える API、つまり Core Audio のプロセスタップか ScreenCaptureKit が要ります。Soundshine Record は実行中の音声アプリを名前で一覧表示し、必要なものにチェックを入れる方式です。Audio Hijack と OBS でも可能です。

4. システム音声とマイクを同時に録る

ポッドキャストやインタビューの場面です。相手の声はスピーカーから、自分の声はマイクから、それを 1 つのファイルに収めたい。

標準アプリは入力を 1 つしか録らないので、この用途にはそもそも対応できません。必要なのは複数音源をミックスできるアプリで、実務でいちばん効くのは音源ごとの独立した音量調整です。ゲストが自分より 12 dB 小さく入ってきたとき、全体で 1 つのフェーダーしかなければ録り直すしかありません。

Soundshine Record は音源ごとにスライダーとメーターを持ち、録音中でも調整できます。Audio Hijack も $69 でより大きなキャンバス上に同じことができます。

注意点が 1 つ。システム音声を録りながらスピーカーで聴くと、マイクがスピーカーの音を拾ってエコーになります。ヘッドフォンを使うか、取り込んだアプリをスピーカーではなくレコーダー経由で鳴らすパススルーモニタリングを使ってください。

ファイル形式の選び方

どのツールでも形式を尋ねられます。

AAC(.m4a) が既定として妥当です。圧縮されるためファイルは非圧縮の約 10 分の 1 になり、十分なビットレートなら音声や音楽の再生で違いは分かりません。Soundshine Record は 256 kbps で書き出します。

WAVAIFF は非圧縮です。編集ソフトに持ち込む素材ならこちらを使ってください。音質を実際に損なうのは、保存のたびに圧縮を繰り返すことです。実用上は同じもので、WAV のほうが汎用性があります。

48 kHz 16 ビットステレオの音声は 1 分あたり非圧縮で約 11 MB、AAC なら 2 MB 未満です。1 時間のインタビューなら 660 MB と 115 MB の差になります。

さらに詳しく

1 つのファイルにまとめて録音する

Soundshine Record はシステム音声全体、または選んだアプリだけを、マイクと合わせて録音します。音源ごとに音量を調整でき、仮想ドライバのインストールも不要です。